SK HynixのHBM3アナウンス

SK HynixがHBM3をアナウンスしました。

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HBMはHPC分野で重宝されている広帯域メモリです。現行ではHBM2/HBM2eが使われています。 NVIDIA A100はHBM2e, 富岳のA64fxはHBM2が使われています。

HBMの泣き所として、容量が少ないという点があります。A64fxでは4ch(と表記するのが正確かはすこし悩むところがある) で32GBとなり、こんにちのサーバー用プロセッサと比較すると非常に少ない(GPUのデバイスメモリかな?) のがネックでした。この問題は、HBM3になることで多少は緩和できそうです。

今回アナウンスされたのは2GBのDRAMを12スタックまで積層できるもので、このときの帯域は819.2GB/sになります。 HBM2比で言えば約3.2倍、HBM2e比でも約1.7倍の帯域です。これをA64fxと同じだけ積んだとしたら、チップ単位では3.2TB/sの帯域となります。非常に高速なチップが作れそうですね。

気になるのは消費電力ですが、現状より低くなることはないと考えられるので、HBM側の消費電力もこれから馬鹿にならない時代に突入しそうですね。いや、現状でも結構厳しかったりしますけれど…